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私の語学スタイル

第 3 回
「言葉にならなくても、伝えなければいけないもの」

003

Style3
言葉は嘘をつける

 旅でも写真でも、コミュニケーションが大事と語る須田さん。旅のコミュニケーションは主に英語でまかなった。だが、世界を旅して、結局は言葉よりも大切なものがあることに気付いたのだそうだ。それは「心」。
 「写真を撮らせてくれって、言葉が通じない人に頼むのもそうだけど、言葉を使わなくても思いは伝わるよね。その、言葉という形にならないけれど、伝えなければいけないものっていうのが、言葉より重要だと思う。それが心っていうものだと思うんだけど。逆に言葉ってさ、嘘つけちゃうじゃない? 科学では証明されてない、心になんか感じるもの、っていうもののほうがすごく重要だと思うね」

Style4
旅がない人生なんて!

 須田さんの著書『NO TRAVEL, NO LIFE』は、日本語にして「旅がなくちゃ生きていけない/旅がない人生なんて!」といったところ。そこまで旅に魅せられる理由とは?
 「単純に楽しい。それと、やっぱり自分自身をすごく見つめ直す機会ではあるよね。自分が旅に反映されちゃうっていうか、試されてるっていうかね。それは面白い。あ、自分ってこんなんだったんだ、とか。放浪の旅というか、長期の旅は、お気楽に行く旅とはまた違う」
 長期の旅には憧れるが、将来のことなど色々と不安がある。そんな人は多いのでは?
 「やっぱり好きなことやったほうがいいよね。旅に出たかったら出たほうがいいよ。旅に出ると、いろんな人がいる。自分の国に住めなくて、やむにやまれぬ理由で来た国でパスポートも売っちゃって、自分の国にも帰れないし、その国でも違法だし、とか。そういう人に比べたらもう、俺らなんか、なんでもできる。日本人はお金もあるしさ。お金なんて、バイトすれば 10 万くらい稼ぐの簡単なわけじゃん。10 万なんてインドに行ったら大金なわけだし。全然怖がることはなにもない。皆怖がってるのは、一般常識にとらわれて、発想を広げられないからなんじゃないかなあ。世界にはいろんな人がいるって知ったら、自分の視野も広がると思う」

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