Web英語青年

Web英語青年ブログ

  • 最新配信
  • RSS

素朴な疑問

素朴な疑問

カテゴリ : 
くもの舌 (言葉について気が付いたこと、考えたこと)
執筆 : 
Tom Gally  投稿日 2009-6-24 20:30
私は来日してから26年になるが、長年、自宅勤務のフリー翻訳者だったため、日本の大学や学界とはほとんど接点がなかった。その後、大学にフルタイムで勤務するようになり、今年の10月で4年になるが、その間、日本の大学や学者たちのことを少しはわかるようになったと思う。それでも、まだ理解できないことがある。その一つは、大学レベルの英語教育に携わる一部の学者が、自分とは異なる教育論の持ち主に対して示す強い憎悪である。

これから三つの実例を述べるが、当事者は仲のいい知り合いなので詳細をぼかす。

例1。A氏は有力な甲英語教育学会の会員としてよく発言する学者。乙英語教育学会はまた別の有力な学会である。私との会話で、A氏は真面目な顔で乙学会を「私の敵」と呼んだ。

例2。B氏という、乙学会の会員と話したとき、たまたま私がA氏の名前を口にした。すると、B氏は顔を赤くし、唇を震わせながら、A氏の英語教育論を罵った。

例3。C氏は「アレのための英語教育」という考え方の強い支持者。「アレ」は、確かに多くの英語学習者に必要な能力。その数が「アレ」ほど多くないが、「コレ」を必要とする学習者もまちがいなく日本の大学に存在する。それでも、C氏はある出版物で「コレのための英語教育は日本の大学では全く不要だ」と書いた。

私の質問はこうだ。英語教育を専門とする学者の中に、なぜこれほどまでに強烈な感情を互いに抱き合う人々がいるのか。

読者の皆さんから答え、ご意見を待っています。
アドレス kotobanokumo■■kenkyusha.co.jp までお願いします。
※「■■」を「@」に換えてください。

▲ページトップに戻る