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素朴な疑問への答え(その2)

素朴な疑問への答え(その2)

カテゴリ : 
くもの舌 (言葉について気が付いたこと、考えたこと)
執筆 : 
Tom Gally  投稿日 2009-8-19 18:20
読者から貴重なメールをいただいた。
2009-6-24に投稿された「素朴な疑問」についての感想を述べさせていただきます。

ご指摘のような,英語教育論の論者の間で「憎悪」にも似た争いが起きる真の理由は,英語教育論を専門としていない私には,よく分かりません。

ただ,ご指摘のような事実があるのだとすれば,日本における英語教育論が,「科学」の域には達していないということの証左であろうとは考えられます。

各論者は,自己の教育論について,それぞれの教育における成功体験の分析などを通じて,ある種の「信念」としての正しさに自信を持ってはいるのだと思います。ただし,彼らは,科学的な結論として耐えうるだけの正しさ(特定の条件下における正確な教育効果の程度)を示すまでには至っていないのではないでしょうか。

「信念」は,複数存在していても何ら問題はないですし,その方が,むしろ自然だと思います。ただし,複数の信念は(例えは良くないですが宗教がそうであるように),互いにぶつかり合うものだと思います。そういうことなのではないでしょうか。
確かに、英語教育に関する論争は、宗教間のぶつかり合いには似ていないでもない。なお、一部の英語教育者は科学的な検証に基づいて論争していると主張するが、科学に基づいて宗教を展開していると主張する宗教家もいる。でも、英語教育は果たして宗教だろうか。

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