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リレー連載

 実践で学ぶ  コーパス活用術

35

三木 望

コーパスで学習者の英作文の特徴を探る

― 実践編 ――

© (WT-shared) Matthew 6476

 

 前回は、学習者コーパスから、アノテーションやプログラミングの技術を使って、メタ談話標識を抽出して、学習者の英作文の特徴を述べました。今回は、専門的な技術がなくても、誰でも使用できるウェブ上の検索ツールと、それを使った語彙や文章構成の指導法を紹介します。

 

 1  ENEJE Parallel Corpus とは

 英語教師の方は、自分の学生が英作文で何度も同じ間違いを繰り返すのを目にした経験があるのではないでしょうか。今回紹介する ENEJE(English Native Edited Japanese Essays)Parallel Corpus は、学習者の英語エッセイとその添削文を検索できるウェブ上のツールです。このツールを使うことで、英語学習者のエッセイを英語母語話者(以下、英文校正者)がどのように修正したのかを知ることができます。また、学生自身が語句を検索し、その用例の観察を通してパターンや規則を帰納的に発見する DDL(Data-driven learning: データ駆動型学習)にも活用することができ、学生が犯しやすい誤りについて効率よく指導することができます。[1]

 ENEJE Parallel Corpus は、過去にこの連載で紹介したパラレルコーパスと違って、[2] ある言語の文とその翻訳ではなく、英語学習者のエッセイとその添削文を文単位で対応させて構成されています。学習者のデータは、NICE(Nagoya Interlanguage Corpus of English)に収録されている日本人大学生・大学院生の英語エッセイを利用していますが、[3] 添削文は、英文校正者62人による独自のデータを使用しており、表現の多様性を示すために、学習者の一つのエッセイに対して3通りの添削文を用意しています。

 では、ENEJE Parallel Corpus の URL にアクセスしてみましょう。“ENEJE” をサーチエンジンで検索するか、URL(http://www.antlabsolutions.com/eneje/)を入力してください(図1)。

 

図1. ENEJE Parallel Corpus のスタート画面(1)

 

画面左端のEssay Topic(英語エッセイの11種類のトピック[4])、Essay Score(6段階のスコア[5])、Editor Nationality(校正者の国籍)、Editor Degree(校正者の学位)、Editor Gender(校正者の性別)、Learner Gender(学習者の性別)、Learner Major(学習者の大学の専攻)から項目を選択すると、該当するデータのみを検索することができます(図2)。

 

図2. ENEJE Parallel Corpus のスタート画面(2)

 

 KWIC Concordancerでは、調べたい語句を検索ボックス  に入力し、Searchをクリックすると、その語句を含む学習者の英作文と、対応する3通りの添削文が文単位で表示されます。図3は、in conclusion を検索した画面で、上段(Learner Writing)が学習者の英作文、下段(Edited Writing)が、その添削文です。Edited Writingでは、検索した語句が赤く表示されます。

 

図3. ENEJE Parallel Corpus の KWIC Concordancer

 

Learner Writingの左端のLineの番号をクリックすると、File Viewに切り替わり、赤く表示された当該の文を含むエッセイ全体を読むことができます(図4を参照)。

 

図4. ENEJE Parallel Corpus の File View

 

File View では、学習者情報(ID、年齢、性、専攻、資格)に加えて、エッセイのトピック、各英文校正者がつけたスコアとエッセイ全体に関するコメントが表示されます。

 Word Listでは、左端のEssay TopicあるいはEssay Scoreから項目を選択し、Show wordlistをクリックすると、該当するファイルの学習者(Learner:緑色の列)と3人の英文校正者(Editor:橙色肌色薄茶色の列)の語彙一覧表がそれぞれ表示されます(図5を参照)。

 

図5. ENEJE Parallel Corpus の Word List

 

今回は、英語エッセイに関する情報の Essay Topic と Essay Score, そして、検索機能の KWIC Concordancer と File View を利用します。

 

 2  ENEJE Parallel Corpus の授業実践例

 語彙の指導と文章構成の指導に分けて、ENEJE Parallel Corpus を利用した授業実践を考えてみましょう。ENEJE Parallel Corpus に収録されているような論説文(argumentative writing)を書くためには、ある程度の英語力が必要なため、[6] この授業の対象者は、日本の大学生(もしくは上級の高校生)以上のレベルの学習者です。ENEJE Parallel Corpusのスコアは6段階評価なので、エッセイのレベルを次のように分けることができます。

 

初級: 1・2
中級: 3・4
上級: 5・6

 

指導する学生と同じレベルのエッセイを選択することによって、その学生が犯しやすい誤りを取り上げることができます。

2.1 語彙に関する指導

 前回の記事で指摘したように、日本人学習者の場合、メタ談話標識の Transition(節と節の関係を示す)に分類される and, but, because, so の合計頻度は、Transition 全体の頻度の半数以上を占め、レベルが下がるほど、頻度が高くなります。[7]  ここでは、and を取り上げます。

 最初に、Essay Scoreの1と2をチェック して(図6)、初級レベルに設定し、KWIC Concordancerで and を検索します。

 

図6. スコアの選択画面

 

初期設定では、大文字で始まる検索語句が最初に表示されるので、And が文頭で使用されている用例から表示されます(図7)。[8]

 

図7. and の KWIC Concordancer(1)

 

学生は、対応するEdited Writingを観察し、赤で表示される語がほとんどないこと、つまり、文頭の And が削除されていることに気づきます。次に、特定のLine番号を学生に割り当てて(ペア、グループ活動としてもよいでしょう)、Learner Writingの And が3人の英文校正者にどのように修正されているのか発表させます。例えば、Line 5の Andは、対応する添削文で、単に削除されているだけではなく、Moreover(NTV038)や Furthermore(NTV029)という副詞に書き換えられています。

 次に、ENEJE Parallel Corpus の観察を続けさせ、文頭以外の and はほとんど修正されていないことから、and が基本的に語・句・節をつなげる等位接続詞であることに気づかせます(図8)。

 

図8. and の KWIC Concordancer(2)

 

文頭の And の使用については、さまざまな意見がありますが、コーパスに基づく研究によると、書き言葉よりも話し言葉に多く、とくにアカデミック・ライティングのようなフォーマルな文体では頻度が低いことが指摘されています。[9] 日本人学習者は、日本語の「そして」のように情報を追加して、つなげる際に文頭で and を使用する傾向がありますが、英語では、原則的に話し言葉に限られることを授業で指摘すると良いでしょう。そして、学生は moreover や furthermore を辞書で調べて、フォーマルな文体で追加を強調する際には、Edited Writingのようにこれらの単語が用いられることを学習します。[10]

 さらに、Learner WritingLine番号(この場合、5)をクリックして、File Viewでエッセイ全体を読み、このメタ談話標識が何を議論に追加しているのか、文脈の中で学習します。学習者の英語の誤りなどがあるために、読みにくい箇所がありますが、学生には、話の流れを掴むように伝え、該当する検索語の and を含む文(赤く表示されている文)の前後を重点的に読むように指導します。

 

(例1) 学習者の英語

In several years later, teaching English in elementary school will be mandatory in Japan. I think it has both good points and bad points for that, therefore I will discuss both of them in this essay.

First of all, teaching foreign language in such a lower age will decrease the feelings that studying not only English but also other foreign languages must be difficult, boring and some other negative feelings. In addition to that, the ability which the students communicate with foreign people by themselves can be made. However, there are a very few people who can teach English as an elementary school teacher in Japan, so they have to learn teaching English as soon as they can. But is it possible to be grown up a lot of good English teachers in only several years? I think it is too difficult to realize that in such short time. And, I am not sure, but I heard that it was already decided the English class would held only 2 or 3 times in a week. I think it is meaningless to do that if the goal of teaching English in elementary school is the grown up the "real" abilities using English, writing, speaking their own idea or listening and understand the meanings when native speakers talk to them, and so on. If they want to be grown up students who has such high-leveled abilities, they should teaching English almost day and night.

Over all I discussed the good and negative points of teaching English in elementary. It is not bad for students just enjoying to use English from such low age but if their goal is to be grown up real abilities of using English, I cannot agree with that.

 

第一パラグラフで、このエッセイでは、小学校で英語を教える利点と欠点の両方を述べると宣言し、第二パラグラフ後半でさらに一つ欠点を追加して述べるときに、And を使っていることがわかります。そして、この追加の談話標識として、論説文では、And ではなく Furthermore やMoreover が使用されるべきということが添削文から理解できます。

 このように、学生は DDL を通して次のことに「気づく」ことができます。

 

(1)論説文では、等位接続詞 and を文頭で使わない。
(2)英語の表現には多様性がある。

 

学生が犯しやすい誤りを、解答例の添削文と比較して、効果的に学習することが期待できます。また、その解答が一つではないと学ぶことができることもポイントです。

 (1) と同じような誤りが、他の Transition のメタ談話標識、but と because にも当てはまります。[11]  また、so も therefore や thus などのフォーマルな表現に修正されていることが ENEJE Parallel Corpus でわかりますので、and と同じように、DDL で教えることができます。

2.2 論説文の構成に関する指導

 論説文の構成に関する指導する際には、ENEJE Parallel Corpus を使用する前に、論説文の構成――「序論」「本論」「結論」――について教授することを前提とします。

 まず、Essay Topicからトピックを選択します(図9)。

 

図9. トピックの選択画面

 

次に、Essay Scoreで5と6をチェック します。File ViewShow Essayの左にある下矢印をクリックして、ドロップダウンリストから該当するファイルの ID 番号(JPN023など)を一つ選びます(図10)。[12]

 

図10. ファイルの選択画面

 

学生に選んだエッセイのどの部分が序論や本論、結論に相当するのか確認させ、序論の役割について分析するように指導します。[13]

 


Introductory Paragraph(序論)の役割
@読者の関心を引く。
A主張に関しての背景知識を読者に与える。
BEssay 全体の筆者の主張を示す。
CEssay がどのような構成になっているのかを予告する(Preview)こともある。

 

例えば、Sports に関するエッセイの序論を分析してみましょう。

 

(例2) スコア5の序論(JPN023)

How many people enjoy sports by either watching them or playing them? In school days, like at elementary schools, every student is supposed to take P.E. classes and enjoy them. It continues to collage days. Many people like to play and watch sports. Today, I would like to talk about the things that sports give people who play it or watch it. First, I will talk about sports will help people to know each other well. Second, we will see sports as a good tool to communicate. Third, I would like to show the effect by watching sports.

 

この序論では、@ 疑問文で読者の関心を引き、A 主張の背景として、小学校時代から大学まで全ての生徒・学生が体育の授業をとって、楽しんでいることを述べています。そして、B スポーツをする人々、あるいはスポーツを観戦する人々にスポーツが与えるものについてエッセイで書くことを宣言して、具体的な主張に言及しながら、C エッセイの構成の予告を述べています。

 次に、Essay Scoreで1と2をチェック して、得点が低いエッセイを一つ選び、比較します。

 

(例3) スコア2の序論(JPN021)

Which do you like playing or watching sports? I think some people likes playing sports, other people likes watching sports on TV. I like playing baseball, tennis and swimming. If I was not able to play such sports, I would watch them on TV. I watch basketball games on TV, because I can not play it well. But watching the game is fun.

 

高得点をとったエッセイの序論と同じように、疑問文で読者を引きつけようと試みていますが、主張に関する背景知識の言及と肝心の主張が明確ではありません。このように、ENEJE Parallel Corpus で、得点差のあるエッセイを比較・分析することによって、論説文の構成の特徴について、理解を深めることができます。[14]

 もう一つの教授方法として、エッセイ一つにつき3名の英文校正者によるスコア及びコメントの活用があります。英文校正者のコメントは、学生にとってやや抽象的ですが、逆手にとって、具体的に本文のどこを指しているのか、探すように指導することができます。さきほどのスコア5のエッセイについて、英文校正者(Editor)3人は次のように採点して、コメントしています(図11)。

 

図11. 英文校正者のスコアとコメント

 

授業では、3人グループを形成して、各自が Editor 1, 2, 3の立場で、コメントに基づき、エッセイの該当箇所を指摘しながら、採点の理由を説明します。例えば、Editor 1は、筆者の考えがうまく提示され、話の適切な流れに沿っていると述べているので、筆者の考えを提示する方法に関する特徴を探して、話の構成を考えてみます。同様に、Editor 2も全ての議論に対してポイントがあって、構成が良いと褒めているので、議論ごとにポイントをまとめてみます。一方、Editor 3は、文法と文の構造に誤りがあると述べているので、エッセイから誤りを探してみます。後半のコメントに関する活動は、上級学習者向きですが、cohesion(結束性)とは何かを教員が説明して、学生に序論とその他のパラグラフを比較させ、結束性の違いを発見させます。[15] このように、コメントを実際のエッセイと照合して、英文校正者がエッセイのどのような点に注目しているのかを理解することによって、良いエッセイとはどのようなものかという意識を高めて、論説文の感覚を身につけることができます。

 他にも、学生に同じトピック(例: sports)についてエッセイを書かせて、ENEJE Parallel Corpus のエッセイと比較するという使い方ができます。あるいは、先に同じトピックの、高得点のエッセイをモデルとして示して、論説文の構成を学ばせてから、エッセイを書かせることも可能です。

 

 3  まと

 今回は、ENEJE Parallel Corpus を使って、論説文でのメタ談話標識の使い方や文章構成について指導する授業実践を紹介しました。

 ENEJE Parallel Corpus は、メタ談話標識だけでなく、他の語彙についても、学習者の英作文と添削文を比較することによって、さまざまな「気づき」を促し、学習効果を上げることが期待できます。学生が主体の DDL ですが、授業で取り上げる語彙は、学生の英語の特徴を踏まえて、教員が選び、学習者の英文や添削文も、学生がコンコーダンスで自由に選ぶのではなく、わかりやすいものを優先して、あらかじめ決めておいた方がよいでしょう。

 文章構成の授業実践に関しては、高得点のエッセイをいくつか分析して文章構成のパターンを発見する DDL も可能だと思いますが、コンコーダンスで文法や語彙のパターン(コロケーション)を見つける場合と異なって、文章構成のパターン(談話構造)や役割を見つけるのは、時間とある程度の英語力が必要です。そのため、今回は、限られた授業時間を考慮して、先に序論の役割を教えて、ENEJE Parallel Corpus のデータで文章構成のパターンを確認する方法を紹介しました。

 学生が英作文で繰り返す同じ誤りを、教師がひとつひとつ何度も添削するのでは、時間と労力がかかります。こうした誤りに対しては、コーパスを使って授業で一斉に学習者を指導すれば、効率が上がることが期待できます。

 

 

〈参照文献〉

小林雄一郎(2009a)「日本人英語学習者の英作文における because の誤用分析」『関東甲信越英語教育学会研究紀要』第23号。11-21.

小林雄一郎(2009b)「日本人学習者の英作文における等位接続詞の使用について――“and” と “but” を例に」『専修大学外国語論集』第37号。21-36.

杉浦正利(2011)「言語習得研究のための学習者コーパス」藤村逸子・滝沢直宏(編)『言語研究の技法』ひつじ書房。123-140.

投野由紀夫・金子朝子・杉浦正利・和泉絵美(編著)(2013)『英語学習者コーパス活用ハンドブック』大修館書店。

Biber, D., S. Johnasson, G. Leech, S. Conrad and E. Finegan (1999). Longman Grammar of Spoken and Written English. London: Longman.

Carrell, P. L. and U. Connor (1991). “Reading and writing descriptive and persuasive texts”. The Modern Language Journal 75.3: 314-324.

Halliday, M.A.K. and R. Hassan (1976). Cohesion in English. London: Longman.

Kobayashi, Y. (2009). “Profiling metadiscourse markers in native and non-native english”. Lexicon 39: 1-7.

Schultz, M. (1991). “Writing mode in the articulation of language and literature classes: Theory and practice”. The Modern Language Journal 75.4: 411-417.

 

〈辞書〉

『ウィズダム英和辞典』第2版。2006. 井上永幸・赤野一郎(編)、三省堂。

 

〈著者紹介〉

三木 望(みき のぞみ)

 駒澤大学総合教育研究部外国語第一部門准教授。最近の論文に “Key colligation analysis of 10 types of Asian learner English and two types of native English”, Learner Corpus Studies in Asia and the World 2: 395-407 がある。専門は、コーパス言語学、英語教育。主に学習者のライティングや英語の主語、因果関係(causality)に興味・関心がある。

 

 


〈注〉

[1] DDL については、連載第32回を参照。

[2] パラレルコーパスについては、連載第11回を参照。

[3] NICE については、杉浦(2011)を参照してください。ENEJE Parallel Corpus は、2012-2013年度学術振興会科学研究費(研究活動スタート支援)課題番号24820041 「パラレルコーパスによる日本人学習者のライティングの分析」(研究代表者: 三木望)の助成を受けて、Laurence Anthony 氏に開発を依頼しました。このコーパスは2013年に開発・公開されたため、日本人英語学習者のデータは、NICEの最新版(NICE 3系)ではなく、NICE 2系を使用しています。ENEJE Parallel Corpusは、研究目的ではなく、実践目的で作成・公開されているインターフェイスですが、研究目的で使用する場合、NICE2系の統制条件が整っていないため、研究結果に影響が出る可能性があることをご承知ください。新たにデータを取り直した NICE 3.1 はここから入手できます。

[4] NICE では、「トピック」ではなく「テーマ」という用語を用いています。厳密には「トピック」と「テーマ」は異なりますが、ENEJE Parallel Corpus では、学習者にわかりやすいと思われる「トピック」という用語を使用しています。

[5] 評価基準は、NICE にエッセイの指示文がないことを考慮して、下記の Criterion(ETS)の Generic Scoring Model for High School(Grade 9 to 12)を使用しました。一つのエッセイに対して3人の英文校正者が、この評価基準に基づいて6点満点でスコアをつけ、3人のスコアの中央値を採用しています。

  • Generic Scoring Model for High School (Grade 9 to 12)
  • Score 6 (Excellent)
      • Develops ideas well and uses many specific, relevant details throughout the essay.
      • Is well organized with clear transitions; maintains focus.
      • Sustains varied sentence structure.
      • Exhibits many specific word choices.
      • Contains little or no errors in grammar and conventions; errors do not interfere with understanding.
    • Persuasive mode
      • Clearly states the position and effectively persuades the reader of validity of argument.
  • Score 5 (Skillful)
      • Develops ideas with some specific, relevant details.
      • Is clearly organized; information is presented in an orderly way, but essay may lack transitions.
      • Exhibits some variety in sentence structure.
      • Displays some specific word choices.
      • May contain some errors in grammar and conventions; errors do not interfere with understanding.
    • Persuasive mode
      • Clearly states the position and persuades the reader.
  • Score 4 (Sufficient)
      • Provides clear ideas, but sparsely developed; may have few details.
      • Provides a clear sequence of information; provides pieces of information that are generally related to each other.
      • Generally has simple sentences; may exhibit uneven control over sentence structure.
      • Consists mainly of simple word choices, but may contain some specific word choices.
      • Contains errors in grammar and conventions that generally do not interfere with understanding.
    • Persuasive mode
      • States a position and adequately attempts to persuade the reader.
  • Score 3 (Uneven)
      • Provides limited or incomplete information; may be list-like or have the quality of an outline.
      • Is disorganized or provides a disjointed sequence of information.
      • Exhibits uneven control over sentence structure.
      • May have some inaccurate word choices.
      • Contains errors in grammar and conventions that sometimes interfere with understanding.
    • Persuasive mode
      • While a position is stated, either it is unclear or undeveloped.
  • Score 2 (Insufficient)
      • Provides little information and makes little attempt at development.
      • Is very disorganized or too brief to detect organization.
      • Exhibits little control over sentence structure.
      • Contains inaccurate word choices in much of the essay.
      • Is characterized by misspellings, missing words, and incorrect word order; errors in grammar and conventions are severe enough to make understanding very difficult in much of the essay.
    • Persuasive mode
      • Either a position is not clearly given or little attempt is made at persuasion.
  • Score 1 (Unsatisfactory)
      • Attempts a response, but may only paraphrase the prompt or be extremely brief.
      • Exhibits no control over organization.
      • Exhibits no control over sentence structure.
      • Contains inaccurate word choices throughout most of the essay.
      • Is characterized by misspellings, missing words, and incorrect word order; errors in grammar and conventions severely impede understanding throughout the essay.
    • Persuasive mode
      • Little effort is made to persuade, either because there is no position taken or no support is given.

[6] Carrell and Connor(1991)と Schultz(1991)を参照。

[7] 中学生、高校生、大学生のエッセイを対象に分析した Kobayashi(2009)でも、and, but, because の高い頻度が指摘されています。

[8] ENEJE Parallel Corpus のデータには、前回の記事で説明したようなアノテーションが付いていないので、メタ談話標識のみを検索することができません。

[9] Biber, et al.(1999: 84)を参照。

[10] 『ウィズダム英和辞典(第2版)』(三省堂)の「コーパスの窓: 文頭の and」によると、書き言葉で5%程度、話し言葉では若干アメリカ英語のほうが多いが、10%程度に過ぎないと指摘しています。そして、堅苦しい文体で追加を強意的に示す必要がある場合は、moreover, additionally, in addition, further, furthermore などを添えることが多いと述べています。

[11] 小林(2009a, b)は、日本人学習者が、英語母語話者よりも and, but, because を文頭で使用する傾向があることを指摘しています。

[12] 表示されるファイルの中には、他のレベルのファイルがある場合があるので、File View の Score を確認してください。

[13] 出典は、大井恭子、上村妙子、佐野キム・マリー(2011)『Writing Power ライティング・パワー[改訂版]』研究社。

[14] このタスクは、投野、ほか(2013)の10章を参考にしています。同書には、インターフェイスを使用しないで、NICE を活用した英語エッセイのライティング指導方法が述べられています。

[15] 結束性とは、主に文法的・語彙的連鎖によって示される、文章内の意味的なつながりを指します。英語の結束性には、@ 代名詞などの指示(reference)、A one などの代用(substitution)、B 省略(ellipsis)、C 接続詞による接続(conjunction)、D 類義語の言い換えなどの語彙的結束(lexical cohesion)の5種類があります(Halliday and Hassan, 1976)。


 

 

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