* ポイント * 公式「B に負けず劣らず A」
○ no less A than B:
「(S) は B より A が少ない事がまるでない」同等性を、肯定的に捉えている
* ポイント * 主語に譲歩の気持が入る
lowly: 低級な
organism: 生物
miraculous: 超自然的な
○ The most lowly organism: 「最も下等な生物にも」と譲歩で訳したくなるのは何故か。 常識的に「高等生物には超自然的な力がある」との前提があり、また no less than により両者が肯定的に捉えられていると読めるから。
* ポイント * 二つの and の違い
moral character: 徳性、品性
cherish: 大事に育てる
encourage: 促進する
○ moral character and good health: moral character、good health、ability の三つが共に大事だ、といっている。 他のものは考慮に入れていないので、moral character と good health を「… や」で結ぶのはよくない。翻訳としては語調リズムも大切なので、この三つは出来れば訳語の長さが同じ方がよい。
品性と健康も才能と同様に大切に育まれねばならない。
○ cherished and encouraged: 英語は一語で言えることを二語にしてリズムを出すのを好む。ここも広い意味での同義語反復。「大事に育て、促進する」は逆に日本語ではもたもたする。「育まれる」一語で済むだろう。
* ポイント * 公式「他ならぬ …」
○ no less A than B: A には「人」が、B には「官職、地位」がくる。
* ポイント * 言葉の省略
quality: 資質
○ not less A than B:
「B よりも少なくなく A」(A ≧ B)
* ポイント * as 以下に否定的材料がきている
discourage: 思いとどまらせる
about: およそ
○ … , and : この and は「そして」ではない。強い順接「それで」「だから」
○ any attempt to discourage them: discourage は「勇気をくじく」(dis- 奪う、courage 勇気)から、意味が広がった。(1) 自信を失わせる (2) 落胆させる (3) 思いとどまらせる、のうちここでは (3)。
* ポイント * 文と文の比較
○ no more A than B: クジラの公式(A whale is no more a fish than a horse is (a fish). 「クジラが魚でないのは馬が魚でないのと同じ」)で知られる両者否定の構文(「A でないのは B でないのと同じ」)ここではそれに merely 以下の条件が加わっている。 だが 100%これが通用するとは限らない。ごくたまに、not more 〜 than の強調形と読める場合もある。
例: Clay is no more expensive to use than any other drainage material.
粘土は他のどの排水施設用の材料と比べても、決して高くつくことはない。
○ … , merely by: merely の前のカンマが、merely 以下が文全体に掛かるしるしとなっている。 「… だけで」にするか「… だけでは」にするかは、訳文に強調の力点を置きたいかどうかの日本語の問題。
* ポイント * than 以下の S V の省略
○ if he had stood still.: この stood > stand は「立つ」の意味が薄れ、be に近くなる(「じっとしていた場合に」)。
* ポイント * in nature の解釈
○ in nature: (1) 自然の中で (2) 自然界で (3) 本質的に (4) 一体全体 (5) 全く以て (6) 実際に、のうちどれがいいだろう。歴史と比較しているのだから、 (2) がよいと思う。
歴史の中で事態が突然、準備もなく起こるものでないのは、自然界の場合と同様である。
* ポイント * 公式 no more than=only
ban: 禁止
treaty: 条約
○ general and complete: general を「一般的」と読むのは、「専門的」との対比の場合。ここは「部分的」に対応するのだから「全面的」の訳語が得られる。
核実験禁止条約は、全面的な完全軍縮への最初の歩みにすぎない。
○ She is not more beautiful than her mother.: 言い換え =She is not so beautiful as her mother.
* ポイント * 和語にする
eventful: 事件の多い
○ Contrary to popular belief: 「一般の通念に比し」とも訳せるが、硬い。和語にして「普通に考えられているのと違って」のようにするのがよいだろう。
* ポイント * 公式の例外
the feudal lords: 封建領主
① Church: 語頭の大文字は固有名詞化。ここは (1) 宗教改革以前のキリスト教会 (2) ローマ・カトリック教会 (3) (集合的)キリスト教徒 (4) (集合的)キリスト教世界、のうち (1)。 ② no more corrupt than the feudal lords:than 以下の「封建領主」は「腐敗していた」と考えられるので、クジラの公式はあてはまらない。not more than の強調形と読む。
○ than the feudal lords: クジラの公式が成り立つのは、than 以下が否定材料であること。ここのように肯定材料(腐敗していた)と読める場合は、「封建領以上に corrupt では全然ない」とする。
* ポイント * no more A than B の変形
on the ground that: … という点から
○ than if you choose them for your commercial reasons: than 以下を否定材料と考えれば「商売上の理由で選んだ場合と同じく、真の友情から遠い」。 than 以下を肯定材料と考えれば「商売上の理由で選んだ以上に真の友情に近いわけではない」。
○ virtuous company: 訳としては「有徳な友」でよいが、厳密にはこの company は集合名詞で抽象的「仲間づきあい」または「仲間づきあいの相手」。
* ポイント * 両性具有の more
○ more: この more は、「彼はより多くのことをした」(more は done の目的語)、「解決を見出すより多くのこと」(more は find 以下の主語)の二つの顔をもつ。
* ポイント * 公式「… するしかない」
can never do better than : … するのが一番よい
○ do better than 〜: 「〜 よりよりよく行う」それと can never(決してあり得ない)が合わさり「…するしかない」「… するのが一番だ」の定訳となる。
* ポイント * other に二面性
can not do other than: … するしかない
○ other than: than の前後で other は「他のことはでき得ない」「彼を無視すること」の二つに意味に、いわば身を割かれている。
* ポイント * 比喩の理解
free from: … のない
rose: 昇進する
thrust: 押しつける
naturally: 生来
creative: 創造的な
help: 避ける
cf. cannot help 〜ing 〜 せざるを得ない
conspicuous: 人目を惹く
sovereign: ソブリン金貨
* ポイント * 比喩を正しく理解する
consistent with: … に一致する
advance: 提出する
follow: 次に来る
nearly: ほぼ
correct: 妥当な
sensible: 賢明な
① simple and direct: これも同義語反復。日本語でもこれに似た同義語反復がある。「直截簡明」「単刀直入」。 ② a recent writer: 一種の転移修辞。recent は形では writer に掛かっているが、意味は writer の状況、具体的には行為の時間を指す。「最近ある物書きが」。
この nearly は「ほぼ」「概ね」、correct は「妥当な」「適切な」。nearly correct を「真実に近い」とすると、「では真実でないのか」と思われてしまう。「より相応しい」としてはどうか。
① where: 前も出たが、ここでは接続詞 =in the place in which。
cf. =in which 関係副詞
=the place in which 先行詞つき関係副詞
② to choose: to は方向を示し、時間的方向 → これから先 → 未来の仮定を指すことが多い。ここもそうで、would と呼応し、仮定(… するとしたら)の意味になる。travelling に対応。
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