研究社

自分だけのネットワークを

 ところで、前田さんが外国に興味をいだくようになったそもそものきっかけは何なのか。すると意外な答えが返ってきた。
 「実はRPGゲームの影響が大きいのかもしれません（笑）。小学校5, 6年の頃ドラクエが好きだったんです。地図を広げて世界中を旅して、仲間を作って一緒に冒険するっていうのがわくわくして。ボーダーを気にせず自由に移動できるところとか、仲間たちは出身がバラバラなはずなのになぜか言葉が通じているのとか、そういうのに自然と憧れたんだと思います」
 なるほど、同世代の人には結構うなずける話かも。ドラクエのように「仲間を作って旅する」イメージは、前田さんの今後の目標にもリンクしている。
 「今心がけているのは“ネットワーク作り”です。社会人になって、新たな出会いの数とか付き合いの深さとか、学生の時と比べて十分なのかな？と、ふと疑問に感じたのがきっかけでした。基本的に友達作りと同じですが、社会人としての情報交換も含めて人脈を広げられるようにと考えています。この間もFacebook＊のコミュニティのオフ会に参加してみました。自分で足を運んで人に出会って、そうやってできたつながりを大切にしたいです」
 「ちょっと恥ずかしいな…」と笑いながら、将来の夢を語ってくれた。「いつか、例えば60歳までに、自分の会社を持ちたいなって思います。小さい会社でいいので、それまでに知り合ってきた人たちと一緒に何か国際的なことをやるのが夢です。その基礎として外国語がある程度できるといいなと感じていた部分もありますね。今後は具体的に自分の実現したいことを見つけて、仕事でもプライベートでもネットワークを広げながら成長していきたいと思います」
 何事も自分で考え実行してみるという姿勢を、何より大切にする前田さん。子供の頃に夢見た理想形に向かって、楽しみながら着実に進んで行っている。前向きでまっすぐな瞳が、自分次第で可能性はどんどん広げていけるのだと教えてくれた。（K）

 

＊Facebook…アメリカを中心に海外で人気のSNS。