日曜日の東京は初夏の日和で、午後の渋谷や池袋は3月の悲劇が信じられないほど賑わっていた。震災直後は本が一時売れなくなったと新聞で読んでいたが、池袋のジュンク堂書店は本を探すお客さんで混んでいた。
久しぶりに池袋に行ったのは、「面白いことばのおもしろい本」というフェアを見るためだった。このフェアの本を選んだのは他ならぬ私だから、どういうものが展示されているかは既に知っていたわけだが、愛しい本たちが実際に店舗で平積みされているのを見たかったのだ。行ってよかった。特に、たまたまフェアの本棚で立ち止まって、清水由美さんの『辞書のすきま、すきまの言葉』や菅原克也さんの『英語と日本語のあいだ』などを手にとって面白そうに読み始めるお客さんを目にしたときには感動した。それで紙の本、そして街の本屋さんの良さを再確認できた。(それぞれの本を紹介するカードが汚い字で書かれていることだけはどうかなと思ったが、自分の手書きだからクレームのつけようがなかった。)
このフェアは5月末まで続く予定。お時間がありましたらば、ぜひ足を運んでください。