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『英文解釈教室』ノート
33


Chapter 14 共通関係 ④ (A+B+C) (A′+C′)

 

 

14.4.1

 

 

* ポイント *

何が省略されているか

語釈: なし
検討: なし
訳例: 略
さらに一歩:

○ does much:

(1) 自動詞+副詞「(物事が)運ぶ」。ここなら「もっとうまく運ぶ」

(2) 他動詞+N「N をもたらす」。ここなら「もっと多くをもたらす」

どちらでもよさそう。

 

14.4.2

 

 

* ポイント *

助動詞+動詞の省略

語釈:

idolize: 偶像化する

検討: なし
訳例: 略
さらに一歩:

○ should be:

動詞句省略は助動詞も省略される。

例: For performances, his plays can and have been cut, one version of a line selected over another, …

「実演に当っては、彼の戯曲は省略され得るし、現に省略されてきた。詩行のある版が別の版に優先され選ばれることも出来たし、現に選ばれてきた」

can be cut and have been cut, and one version of a line can be selected and has been selected over another version, … が全文復元した形。

 

14.4.3

 

 

* ポイント *

補語の省略

語釈: なし
検討:

○ cricket:

クリケット(野球の源流と言われる、イギリスで盛んな球技)

訳例: 略
さらに一歩: なし

 

14.4.4

 

 

* ポイント *

and の前後が相似形になる

語釈: なし
検討: なし
訳例: 略
さらに一歩: なし

 

14.4.5

 

 

* ポイント *

think it is の後に省略されているもの

語釈: なし
検討:

○ though:

テキストでは though 以下を S V (C) ととっている。

その場合、the majority of us seem to think it is an excuse for rough manners. と考えるのだろうか?

to think (that) it is an excuse for rough manners を、M(または C) ととったほうがよいのではないか。

訳例: 略
さらに一歩: なし

 

14.4.6

 

 

* ポイント *

it is の is の意味

語釈:

easiest > easy: 入手しやすい

検討:

○ probably it is:

復元すると、probably courage is the commonest and easiest of virtues.

訳例: 略
さらに一歩:

○ , and probably it is:

, and が前後を対比させている。

文末に be 動詞が来ると強調の場合が多い。便宜的に「現に … である」とすると決まる。

 

14.4.7

 

 

* ポイント *

V と C が省略

語釈:

faculty: 力

検討: なし
訳例: 略
さらに一歩:

○ were said to … :

いまはそうでない、過去のことの言及なので「昔は(言われていた)」を訳文に入れて結構。

 

14.4.8

 

 

* ポイント *

セミコロンの前後が対比

語釈:

consideration: (u) 考慮、考察。可算名詞化し (c) 動機、理由

検討: なし
訳例:

人々が主として公に基づく考えに動かされれば秩序は保証されるが、私情に動かされるときは無秩序が避けられない。

さらに一歩: なし

 

14.4.9

 

 

* ポイント *

where を分解

語釈:

advantage: (c) 有利な点
steep: 険しい

検討:

○ where:

(1) =in which
(2) =the place in which
(3) =in the place in which

のうち、ここでは (3)。

訳例: 略
さらに一歩: なし

 

14.4.10

 

 

* ポイント *

カンマの意味

語釈:

symptom: 兆候

検討: なし
訳例: 略
さらに一歩: なし

 

14.4.11

 

 

* ポイント *

S と C の省略

語釈: なし
検討: なし
訳例: 略
さらに一歩:

○ Man:

(1) (u) 人間 (2) (c) 男、のうち (1)。

抽象化に注意。

例: The child is father of the Man.
「子供は大人の父である」(ワーズワース)

the child は、可算名詞の総称用法 (子供というもの)。
father は、可算名詞の抽象化 (父親のようなもの)。
the Man は、語頭の大文字で固有名詞化 (大人)

 

14.4.12

 

 

* ポイント *

too は「あまりに」の意味

語釈: なし
検討: なし
訳例: 略
さらに一歩: なし

 

14.4 例題

 

 

* ポイント *

省略要素を復元する

語釈:

ethic: 道徳、倫理
moral rule: 道徳律
ultimate: 究極の

検討:

① ethics:

意味が広いので、文脈依拠で、読み手が納得できる訳語を選ぶ。

ここは学問としての「倫理学」ではなく、道徳、道義、倫理観、行動規範、徳義など。

② in the way we believe … :

We believe that it (the way) is most likely to create as much good as possible.

訳例:

… ひとたび「善」が定義されれば、価値の他の部分はおのずから決まってくる。

さらに一歩:

○ the ultimate Good is supposed known:

≒the ultimate Good is supposed to be known。

to be がない分だけ、主観的なニュアンス。

 

 

〈著者紹介〉

柴田 耕太郎(しばた こうたろう)

 早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒。
 岩波書店勤務、フランス留学を経、大手劇団文芸部所属など演劇活動。
 翻訳業界で約40年。(株)DHC 取締役、(株)アイディ代表取締役を経、現在翻訳教育家。
 獨協大学外国語学部・東京女子大学非常勤講師。
 『英文翻訳テクニック』(ちくま新書)など著訳書十数冊。
 演劇・映像・出版・産業各分野で実績のある翻訳実践者。
 翻訳ベンチャー(株)アイディを自社ビルを有する中堅企業に育てた翻訳経営者。
 出版翻訳者を40人以上デビューさせた翻訳教育者。
 アイディ『英文教室』主宰。

 


 

 

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