1977年、ワールド・ワイド・ウェブが言葉の採集や辞書の編纂に決定的な変化をもたらすはるか前に、K. M. Elisabeth Murray は『オックスフォード英語辞典』編者の伝記に Caught in the Web of Words: James A.H. Murray and the Oxford English Dictionary という題名を付けた。当時、言葉の採集は孤独な趣味で、せっかく新語を収集しても、他の人に教える媒体は、言葉マニア向けの少部数ニュースレターや、何年か後に出版される辞書しかなかった。しかし現在、自分のウェブサイトやブログがあるかぎり、網を張り未知の言葉を捕らえようとしている人々は、即座に全世界へ発信できるようになった。
新語採集サイトの老舗には、Paul McFedries 氏の Word Spy がある。1995年ごろから続いていて、一部の内容も紙の本として出ている。先日の投稿から:
zombie bank
n. A bank that cannot lend money because its liabilities are greater than its assets, but remains in business thanks to government support. (負債が財産を超えるので金を貸せないが、政府の援助を受けるので営業しつづける銀行)
日本語では「ゾンビ銀行」や「死に体銀行」以外の対応語があるだろうか。
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