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私の語学スタイル

第 10 回
「なぜ」という気持ちをたいせつに

010

Style6
「なぜ」を考えて学習を

 日本で韓国語を教えるようになって、20年余り。日本の韓国語学習者へのメッセージを伺うと、それは韓国語学習だけにとどまらない普遍的なことだった。
 「『外国語学習はセンスがないとだめだ』とか、出来る人に対して『あなたはセンスがある』とか言うじゃないですか。でも私は外国語学習はセンスじゃないと思う。外国語学習というのは繰り返しの努力と、あと、母語と比較して『なんで違うんだろう』という疑問について論理的に考えることの積み重ねなんですね。センスだけでも、丸暗記だけでも、続かないですよ。もちろんきっかけにはなりますけど、途中でわけがわからなくなっちゃうんです。だから、頭のなかで自分で『なぜ』ということを常に考えて、自分の脳を鍛える必要があります。それはいつもシラバスに書いてます。だから学生が減るのかな(笑)」
 最後に日本ではもっと韓国語教育が広まってほしいという気持ちも、語ってくれた。韓流ブームを経た昨今、韓国語学習者が増えたということだけが注目されているが、姜先生によれば、隣国の言語の学習者数の水準として、ヨーロッパなどと比較するとまだまだ少ないという。日本で韓国語学習者が増えることは、日本と韓国の発展的な関係にもつながることは間違いない。(Y)

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